2003年

11月1日(土)

 では、予告通りt.A.T.uについて。
 芸能ニュースのメルマガでしか読んでいない情報なので、どこまで信用していいのかもわからないし、裏を取ったわけでもないので、間違った解釈等があればご容赦願いたい。
 ちょっと前の話ではあるが、t.A.T.u.が小泉総理と会ったそうですね。t.A.T.u.はそこで終始ビデオカメラを回しながら、寝転がって撮影をしたりしてたとか。
 へぇ〜、ですね。
 恐らく小泉総理は怒りを噛み殺し、苦笑いでごまかしたことでしょう。
 もちろんt.A.T.u.のテレ朝ドタキャン騒動など、非常識な振る舞いには問題がある。だが、小泉総理はそこでなぜ「キミたち失礼じゃないか!」と一喝しなかったのだろうか。「聞けばテレビ番組出演の約束も果たさなかったそうじゃないか」と。
 日本に子供達から恐れられるカミナリ親父がいなくなって久しいが、そこで子供(t.A.T.u.はまだ子供だ)に非礼を一喝するだけの了見を、一国の総理は持っていて欲しい。そして、それを成し遂げれば、少なくとも「大人」は総理を見直しただろう。自民党のイメージアップも相当なものだったに違いない。
 イラクへの派兵(あえてそう言うが)に関しても、周りの表情を伺いながら行動しているのが見え見えである。そう、周りの表情を伺っているのだ、彼らは。
 これがもし、イギリスの皇族に謁見するという状況だとしたらどうであろうか。t.A.T.u.は即つまみ出されたに違いない。いや、謁見もかなわないかもしれない。だからこそ、英国王室の威厳は(ある程度)維持され続けているのだ。
 自民党と総理個人のイメージアップのために演出した会見が、実はイイ大人のふがいなさを露呈する結果となってしまったことが残念でならない。
 これが石原慎太郎だったら、ひょっとしたら一喝できたかもしれない。そういう大人に日本を任せたいものだ。

11月7日(金)

 いやいや、すっかりご無沙汰してしまいました。やはり毎日書き続けることは難しいですな。でも、努力はしていきます。
 『ロバに耳打ち』(中島らも)、『よくわかる航空業界』(井上雅之)読了。特筆すべきことなし。
 新スキャナは問題なく接続され稼働中。そして高校時代の友で、事務家具などを扱っているイトーキにお勤めのN本くんから、スキャナを載せるための台を購入。ピッタリサイズで車輪付き。デスクの下に収納できて非常によいです。これ、請求はいつ来るんだろう? N本くん、よろしくお願いします。
 さて今日は、飛行機に関しての面白い話を2つしておこう。まず、パイロットの訓練について。
 大戦中、アメリカの軍では2種類の方法でパイロットの適正を判断し、実戦に配備してみたそうな。
 まずは訓練期間を長期に取り、より多くのパイロットに充分な教育を施し、実戦に配備。そして一方、訓練期間を短期とし、その中でふるいに残った僅かな人数のパイロットを戦地に派遣。さて、この2種類の方法では、どちらがどのような実績を残したでしょうか。
 答えは、「どちらも大差がなかった」のである。
 これは非常に興味深い。要は「適正無き多くの人間に充分な教育をして一人前にする」ことと、「適正のある僅かな人間のみを抽出し、教育もそこそこに、個々のセンスに期待する」ということは、同じような成果しか出ないということである。これは一般社会に照らし合わせても、とても教訓を多く含んだ話である。
 そしてもうひとつ。こっちはトリビアに近い話。
 「アメリカの航空機事故は、刑事事件にはならない」のである。
 日本では、航空機事故ともなると、事故原因追及と共に、多くの被害者に対する「加害者」を特定するために警察が動く。被害者やその遺族の感情からして、「誰に責任があるか」を追求しないではいられない国民性らしい。
 しかしアメリカでは違う。航空機事故は、当然故意に起こす人はいない(一部、倫理観や思想が異なる民族を除く)し、複数かつ複雑な要素が絡み合って事故に発展することが大半であるため、これを刑事事件とせずに、純粋に「原因究明」のための調査をする。そしてそこから再発を防ぐために努力するという考え方だ。
 例えば整備不良が原因で飛行機が墜ちたとしよう。具体的にはネジを1本締め忘れた程度のことだ。その場合、ネジを締め忘れた人が悪いのか、その点検の総責任者が悪いのか、そんな作業員と責任者を雇用した航空会社が悪いのか、はたまた、整備不良に気づかず飛ばした機長が悪いのか…と考えていくと、重い軽いはあるにせよ、責任に関しては必ず複数の人間が分担していることになる。もちろん日本では、すべての航空会社の監督をしているのは国土交通省であるから、そこにも責任が発生する場合がある。そのネジが、根本的にうまくはまらないような構造になっていたり、ネジの抜けを確認することが難しい作りになっていたとしたら、その機体を設計した会社にも等分の責任は発生するだろう。こういった複雑な環境の中で、警察が「犯人探し」をすることにどれだけの意味があるのか。
 日本の事故調には、原則として捜査権があり、そこで得られた情報は裁判等での証拠能力はないとされているが、それも有名無実らしい。当然のことながら、関係者は自分に都合の悪いことはしゃべらなくなる。これで次の事故を未然に防げるチャンスが潰されている可能性もあるのだ。怖い怖い。
 ま、そんなわけで、久々でしたので長文失礼。

11月10日(月)

 アニメコミックの仕事も大半が片付き、目下連載関係の仕事のみとなり、のんびりしていると、サンデーのN田副編集長から電話。またしても、「超」増刊でアニメコミックをやるらしい。今度は『ガッシュ』。
 以前、『コナン』と『犬夜叉』を50P位でやったのだが、ふむふむ、また同じような仕組みでやるのかあ…などと思っていたら、ついでに話題に出た『犬夜叉』劇場版予告の入稿が19日だということを再認識。
 わお! 19日って月末だと思ってたぜ! ついでにまだ11月って始まったばかりだと思ってたぜ! あと1週間ぢゃん!! ということで、本日よりエンジンかけて行きまっせ。
 えー、スタッフの皆さん、当分仕事はないよと言ったものの、『ガッシュ』50Pはお願いします。12月中旬入稿なので、今月末にはお願いします。
 鈴木みそ先生。まんがトリビアわざわざ送ってくれてありがとう。でも、アレは使えないよ…(汗)。

11月18日(火)

 またまたごぶさたしておりました。
 ここんところ、仕事はボチボチなんですが、『三国志』(横山光輝)にはまってしまって、ヒマさえあれば読んでいるという状況です。食わず嫌いの歴史物。しかしさすがにはまった。
 そんなこんなで、少年サンデー超増刊『犬夜叉』劇場版予告は、ほぼ片付きました。次は『ガッシュ』だ。

11月29日(土)

 『三国志』はただいま27巻目を進行中。…と同時に『壊れたおねえさんは、好きですか?』(中村うさぎ)を読了。とても夕刊フジらしい内容。すべての仮説、理論は、とても的を射ている。この人はとても賢い人なのだろうが、でも好きになれなかった。
 で、お仕事ですが、本日は『アカデミやんか!』のネームをぼちぼち進行。月曜中までに2〜3本書きためないといけないことになっている。サンデー超増刊の『ガッシュ』は材料がすべてそろい、ただいま3ページ目あたりを進行中。月曜は『ガッシュ』ができないので、必然的に火曜以降から再開予定。火曜木曜金曜あたりまで、構成はかかってしまいそうなので、スタッフの皆さんは来週の頭くらいからお願いしたいのでスタンバっていていただきたい。
 以前から書こう書こうと思っていて書けなかった一言を書いておく。
 TVドラマ『白い巨塔』は面白い!! ということである。久々にいいシナリオに出会った感じ。セリフがかっこいいし、画面にみなぎる緊迫感がたまらん! さすがフジテレビ開局40周年記念番組と銘打っているだけのことはある。ま、そういった触れ込みにはアテにならないモノもあるが…。例えば映画『アトランティス』はディズニー生誕100年記念作品だったのだ。
 明日は『ファインディング・ニモ』のチケットを買ってこなければ! ディズニーの良心は、今やピクサー作品にしかないのである。