q-and-a.gif まんがなんでもQ&A《ストーリーについて・裏》

 Q05-001.ストーリーのアイディアはどうやって思いつくのですか?

 アイディアが思いつかないというまんが家志望者は、意外と多い。そんな人は、まんが家になることをあきらめたほうがいいでしょう。まんが制作という行動は、多くの場合、表現をしたいという欲求から生まれます。その欲求がないのに作品を描こうとすれば、必ず精神的苦痛が伴います。現在、プロとして活躍している人は、総じてまんが制作の欲求の固まりです。いえ、創造欲求という病に冒されています。そういう人たちと誌面で(ある意味)競争を演じて行くためには、病的な表現欲求に支えられなければなりません。アイディアが出ないという人は、まんが家に適正はありません。別の道を探しましょう。

 Q05-002.プロットがうまく作れないのですが…

 プロットは場数です。頭の中で混沌としているアイディアを理路整然とまとめ、誰もが理解しやすく、ドラマチックに構成する能力がまんが家には求められます。これは一般人として日常生活を送っている人には、あまり必要としない能力であり、まんが家や別の表現者としての指向を持った時から育てなければならない能力です。この能力を育てるためには、他人の作った作品に数多く触れ、その表現手法を盗み出し、自分なりに再構築する3つの条件が必須です。人の作品に興味がない人、表現手法を読み取れない人にこの能力が身に付かないのは言うに及ばず、作品を描かない人には最後の「再構築する能力」が身に付くことはありません。まず自分なりのフォームでいいですから球を打ちましょう。そしてその後、プロの試合を食い入るように見ましょう。そしてまた球を打ってみましょう。

 Q05-003.読後感がしっかりあって、メリハリのあるストーリーを作りたいのですが…

 この質問の主はただ者ではない。よっぽどプロに近い人なのでしょうか。だがしかし、これだけのスペースで回答を語れる内容ではない。ただここでひとつだけ言っておくと、メリハリとは緩急、そして落差である。遠慮せずに主人公をいたぶり、工夫を凝らして救い出すことが大事。読後感を出すためには、いかにテーマを明確に表現できるかである。多くの名作を読んで研究されたい。